脳梗塞後遺症とは
脳梗塞は脳の栄養をつかさどる、動脈の閉塞や狭窄のために脳虚血を起こし、脳組織が酸素、栄養の不足のため壊死するか、壊死に近い状態にまで悪化する恐ろしい病気です。今多くの方々が、脳梗塞(のうこうそく)という症状で苦しんでおります。脳に血栓がつまり、カラダの自由が効かなくなってしまう、言語を発することができず、族族に語りかけることもできない…このように、何十年間も後遺症で苦しんでおられる方がたくさんいらっしゃるのです。その脳梗塞とは、どのような病気なのか?
脳梗塞は脳卒中の中で最も多く、脳卒中の約60%を占めます
脳卒中発症急性期の重症度を知るには様々な指標があると思われますが、ここでは最もよく用いられる意識レベルで見てみます。脳梗塞で意識障害をきたす例は25%で、脳出血の56%、くも膜下出血の59%に比して最も少ないことがわかります。そのため1カ月以内の死亡もくも膜下出血29%、脳出血16%に対して、脳梗塞は6%であり最も死亡しにくい脳卒中である事がわかります。脳出血は60歳代、くも膜下出血では50歳代が最も多く発症しているのと比べると、脳梗塞の発症年齢は初回発症に限っても70歳代が最も多く、ついで60歳代、50歳代の順になります。そのため発症平均年齢は脳梗塞68歳、脳出血63歳、くも膜下出血59歳でそれぞれ約5歳の差がある事がわかります。脳卒中の再発率を秋田県の発症登録の中から初回発作か再発かを記載されたケースで見ると脳梗塞では24%、脳出血では13%、くも膜下出血では5%で脳梗塞の再発率が最も高い事が示されています。この様な特徴を有する脳梗塞が現在では痴呆老人や寝たきり老人の問題をつくる主な原因になっています。日本人のなかで高齢者が増加してきている事は脳梗塞を起こしやすい人も増加することを意味します。高齢者の脳卒中発症率の減少は若い年齢に比べて鈍く、率で僅かに減少しても絶対数ではむしろ増加する可能性があり、これは今後この問題がより一層大きくなる事を示唆しています。さらに、脳梗塞は心臓の病気とも関連しています。最近注目を集めている心房細動と脳塞栓、脳血栓の関係についてみていきます。脳塞栓は心臓や大血管の壁などでできた血液の塊がはがれて脳に流れていき、脳の血管をつめてしまうことによって起きる脳梗塞です。脳塞栓は脳内の血管がその部分で細かくなり、血管がつまって起きる脳梗塞です。
当院は脳梗塞後遺症の鍼灸治療を行われています。大勢の脳梗塞後遺症のかたが針灸治療に通ってきています。中医学(中国の伝統医学)の理論に基づいて、脳梗塞後遺症の方にとって常に一番よい治療を提供いたします。当院の院長が長期間の臨床経験と研究で生みだした脳梗塞後遺症の鍼治療法を行われています。また、中国最新の脳梗塞後遺症の鍼治療法を研究し、積極的に取り入れて、よい効果を上げています。脳卒中後遺症の早期鍼治療はよい効果が得られやすいです。中国では脳梗塞の針灸治療は針灸適応症の中で最も多い疾患の一つです。脳梗塞の後遺症はリハビリの最初の段階から針灸治療を積極的に行う病院もあります。西洋医学との組み合わせにより相乗効果が認められています。特に脳卒中による後遺症は早いうちに鍼灸治療した方が効果が出やすいとされています。
東洋医学と脳卒中後遺症
脳卒中については、約二千年前の中国で「黄帝内経」という古典医学書の中にも記載されました。脳卒中を“撃仆偏枯(げきふヘんこ)”と呼んでいます。撃仆とは突然の卒倒、偏枯は半身不随のことです。脳卒中になることを「中風」と言います。脳卒中に対する多くの治療法を行ってきました。「黄帝内経」の中にも中風や偏枯に対する非常に高度な鍼灸の治療法が書かれていてます。鍼には筋肉のこりをほぐす強い作用や、血液や体液の循環を良くする効果を持つことも科学的に証明されています。最近では鍼に低周波電流を通した時に起こる筋肉の運動を利用して麻痺筋の力を強める治療も行われています。
脳卒中後遺症の中国鍼灸治療法(醒脳開竅法)
醒脳開竅法(せいのうかいきょうほう)は脳卒中の急性期に発生する意識障害と後遺症に対する特殊針治療法です。当鍼灸院では「醒脳開竅法」を取り入れて鍼治療を行われています。この治療法は中国・天津中医学院附属第一病院・院長石学敏教授によってが近年発表されました。現代中国では最も有名な脳卒中の針灸治療法の一つです。石学敏教授は十何年もかけて実験研究と臨床を繰り返して確定されたものです。4005人の患者の臨床例の経過をみますと、この治療法で脳卒中に対して、著しい治療効果が出ました。しかも、その治療効果は明らかに伝統的な針治療法と薬物療法より優れることもわかりました。いまこの「醒脳開竅法」という治療法は理論と臨床とともに中国の針灸界の脳卒中治療の根本になっています。
「醒脳開竅法」の基本的な内容は以下にある。
①脳卒中・脳梗塞辨証分類:中国医学の考えでは脳卒中の辨証分類は「閉証」と「脱証」がある。主要な病理メカニズムは「閉証」ではおおく風火が内を閉鎖し、痰熱が詰まって起ったものである。急に昏倒し、人事不省となる。身体が強く硬直している。脈は滑脈。「脱証」は真陰が弱くなって、元陽が脱け出しそうになり、陰陽が離れかけている。急に昏倒し、目が閉じて口を開き、脈が細くて絶えようとしてる。
②脳卒中・脳梗塞治療法則:「閉証」の場合は熱を清めし、風を抑える。「脱証」の場合陰陽バランスを整える。
③脳卒中・脳梗塞の経絡:陰経の経穴主とする。
針の施術は「瀉」を主とするといわれていて、まず双側の「内関」に1.0-1.5寸を刺して、旋撚法で瀉法を行う。施術時間は1分間。続いて「水溝」というツボに刺し、雀啄法で目に涙が出そうになるまで。三陰交は脛骨の后縁に沿って、針の先は後ろに向かって斜めに皮膚と45°に刺す。深さは1.0-1.5寸。旋撚しながら補法で行う。極泉は0.5-1.0の寸に入って、瀉法で旋撚する。委中にうつ伏せして少し曲がって穴を取って、針は1.0-1.5寸が、瀉法で旋撚する。合谷は針が二間に向けて刺す。瀉法で旋撚する。
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