慢性前立腺炎
慢性前立腺炎と鍼灸

当鍼灸院を開院して現在に至るまで、多くの慢性前立腺炎の患者さんを施術させて頂いております。前立腺に効果がある仙骨、下腹部のツボに鍼とお灸治療を中心に行うことによって、前立腺周辺の血液循環を改善、痛みを緩和させ、様々な症状の改善をいたします。非細菌性前立腺炎は鍼灸治療が効果的だと言えます。東洋医学の鍼灸を基に、院長が長年の臨床経験で施術を行います。つらい症状を取り除く以外に体質を改善して、体力をつけ、免疫力を高めることによって再発を予防することもできます。会陰部が腫れぼったく、腰や下腹部が痛み、頻尿、性機能低下など悩みの方がお気軽ご相談ください
鍼灸施術のツボ:会陰、太谿、次リヨウ、下リョウ、中極、曲池、合谷、腎兪、関元など、中極と関元は深刺して、鍼感を会陰部に放散させます。次リヨウ、下リョウは仙骨孔に深刺し、鍼感を会陰部や下腹部に伝わらせます。
症例:67歳男性。3ヶ月前から夜間に尿意を感じ、3~4回程目が覚めてしまう。排尿困難もあり、泌尿器科を受診したところ、慢性前立腺炎と診断を受けた。薬を2か月間服用したが症状は改善せず、当院で3ヶ月、週に2回のペースで骨盤周辺のツボを主に鍼灸治療をした。1か月ほどで夜間の尿意が1~2回に減少し、3ヶ月で夜間に目が覚めることもなくなり、排尿困難も以前より改善した。
慢性前立腺炎とは何か
慢性前立腺炎は、慢性骨盤病症候群とも言われ、細菌感染など明らかな原因があるものもありますが、ほとんどは非細菌性ではっきりとした原因が分からないものです。長時間の座り仕事をする30代~50代ぐらいの男性に多く、骨盤内の血流障害が一因と言われています。苦しまれている患者さんの90%は、細菌感染が認められない「非細菌性慢性前立腺炎」といわれます。急性の前立腺炎は抗生物質で治療しますが、慢性になると治りにくくなります。慢性の前立腺炎でも無菌性、つまり検査によって細菌が発見されない前立腺炎には有効な治療法はありません。
慢性前立腺炎の症状
慢性前立腺炎には三つのタイプがありますが、自覚症状はどれも同じように現れます。主な症状は、排尿痛、頻尿、残尿感などの排尿障害で、いずれも前立腺の炎症が徐々に進行する慢性型症状です。 また、陰嚢部・睾丸の疼痛や下腹部、尿道、ペニスの痛みや不快感を生じます。性欲低下を訴える患者もいます。
慢性前立腺炎の日常生活
- 身体、特に足腰を冷やさないようにしましょう。
- 尿意を感じたらすぐに排尿するように心掛けましょう。
- 十分な水分の補給は大切ですが一回に大量に飲んだりするのはやめましょう。
- 長時間、座るなどの同じ姿勢を続けるのは避けましょう。
- 濃いコーヒーやアルコールを摂り過ぎないようにしましょう。